涙目とドライアイ

こんにちは。三重県四日市市の大川眼科 院長 大川親宏です。

 

先日「涙でうるむ感じがあり、他の眼科でいろいろ点眼を処方されたが治らない」
と言われる患者さんがいらっしゃいました。

 

本当に涙が多い患者さんでは、常にハンカチを持って拭いていないと涙がこぼれてきます。
しかし「涙が出る」と言われる患者さんの大多数はそうでないことが多いように思います。
詳しく尋ねてみると「涙が出てうるんでいる感じがするが、こぼれては来ない」
という方が多いです。
このような患者さんの中にはドライアイである方が結構おられます。

 

ドライアイは簡単にいうと「目が乾く」病気なので、「涙が出る」とは真逆な感じがします。
正常であれば、まばたきした時に涙が角膜(=黒目)の上にフィルムのように覆います。
この状態が10秒以上安定していることで、見え方がクリアだったり、
違和感がなかったりします。
ドライアイの患者さんでは涙がすぐに蒸発していくことで、
凸凹なフィルムが角膜の上に1枚乗っているような状態になっています。
この状態では、見え方も膜が張ったような感じになったり、
涙でうるんでいるような感覚が起こります。

 

涙目の原因はもちろんドライアイ以外にもありますし、
ドライアイにもいくつかのタイプがあります。
それぞれの原因によって治療は異なってきますので、
まずは眼科を受診して詳しい検査を受けていただければと思います。