三様会

こんにちは。四日市市の大川眼科 院長 大川親宏です。

9/20(土)夜は「三様会」という小さい勉強会に参加してきました。

 

 

静岡の中村先生のお話は、
主に網膜静脈閉塞症に対する硝子体手術の話、白内障手術のこだわりの話でした。

 

網膜静脈閉塞症に対する治療は未だ定まったものがないのですが、

最近では抗VEGF剤と呼ばれる手術を眼内に注射する方法が広まっています。

(当院でも今年に入って数例注射を行いました)

この注射はよく効くことが多いのですが、1回の注射で治らないこともしばしばで

数か月経つとまた注射を追加しなければならないことも結構あります。

網膜静脈閉塞症は読んで字のごとく血管が詰まる病気なのですが、

その詰まる範囲や場所はさまざまです。

その範囲・程度によっては硝子体手術の方が良い場合もあるということを学びました。

 

 

名古屋大の浅見先生のお話は「プラスミン」についてのお話でした。

プラスミンとは簡単にいうとタンパクを分解する酵素の一種なのですが、

硝子体手術の代わりに、もしくは補助として用いることが最近試されています。

 

欧米では大規模な試験が行われ、
「黄斑円孔」という病気の人の眼内に注射することで約40%が治ったそうです。
(通常、黄斑円孔は硝子体手術で治療します)
まあ4割というと微妙な気もしますが、
治療の選択肢が増えることはよいことなのではないかと思います。

 

現在日本でも試験が行われているようですが、
近い将来一般に広く使えるようになるかもしれませんね。